早稲田大学 理工学術院基幹理工学部電子物理システム学科
Electronic and Physical Systems

川西哲也

川西哲也

電子物理システム学専攻

専門分野:光電波融合システム

学歴

1992年 京都大学工学部電子工学科卒業
1994年 京都大学大学院工学研究科電子工学専攻修士課程修了
1997年 京都大学大学院工学研究科電子通信工学専攻博士後期課程修了

職歴

1994-1995年 松下電器産業(株)生産技術研究所勤務
1997-1998年 京都大学ベンチャービジネスラボラトリー特別研究員
1998-2015年 通信総合研究所(現独立行政法人情報通信研究機構)勤務
2015年- 早稲田大学教授

受賞

URSI Young Scientist Award(1999年)
文部科学省 第60回注目発明(2000年)
電子情報通信学会 エレクトロニクスソサイエティ レター論文賞(2000年)
文部科学大臣表彰 若手科学者賞(2006年)
光産業技術振興協会 櫻井健二郎氏記念賞(2007年)
IEEE Fellow(2013年)
電子情報通信学会 エレクトロニクスソサイエティ賞(2013年)
国際電気通信連合 ITU Kaleidoscope Best Paper Award(2015年)
日本ITU協会賞国際活動奨励賞(2016年)
IEC1906賞(2018年)
文部科学大臣表彰 科学技術賞(2020年)
経済産業省産業標準化事業表彰 産業技術環境局長表彰(2020年)
日本ITU協会賞功績賞(2023年)
電波功績賞総務大臣表彰(2024年)

研究内容

 光通信と無線通信を融合したシステムの研究を行っています。電波と光は同じ電磁波の仲間ですが、その周波数が大きく異なるため、それぞれ別個に発展してきたという歴史があります。ファイバ通信でよく使われる光の周波数は200THz程度であるのに対して、携帯電話で使われる電波の周波数は2GHz程度で、その差はいまだに非常に大きいです。しかし、光を精密に制御する技術とより高い周波数の電波を扱う電子技術が発展してきており、数GHz~数100GHzの領域は光技術、電子技術のいずれも利用可能な帯域となってきています。研究室では電子技術と光技術のメリットを生かして、電波と光をシームレスに扱うためのデバイスやシステムに取り組んでいます。個々の要素技術の物理を理解しつつ、これらを適切に組み合わせるシステムをデザインしていくということが課題になります。また、センシングと通信の融合も新たなターゲットとしてとらえています。

光ファイバで無線波形を伝送するファイバ無線システムの概念図